壊れそうな風車

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「俺は、これから先ずっと美鈴と一緒にいたいんだ。美鈴のことが好きだから」 「え?…………遥斗、くん?」 「俺の我儘かもしれない。美鈴と一緒にいたいから手術を受けてほしいんだ」 「っ!――遥斗くん。ありがとうこんな私を好きになってくれて。でも、私なんかでいいの?」 「私なんかじゃない!美鈴だから好きなんだ。笑った顔も一生懸命な姿も、全部が好きなんだ」 「えへへ。なんか面と向かって言われると恥ずかしいかも」 「え、あ……で、その」 「……私も遥斗くんのことが好きです。きっと、初めて会った日から気になってたのかもしれない」 美鈴も俺のこと好き? 「あはは。そっか、良かった。本当に良かった」 嬉し涙って出るんだ。すごく嬉しいのに涙が出てくる。 「遥斗くん?」 「あ、ごめん。嬉しくて」 「そうだったの?いきなり泣くからびっくりしたー」 けど、何時までも余韻に浸ってる場合じゃない。 聞かなければいけないことがあるから。
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