殺意の霧
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人が踏んだ形跡のない獣道。いつの間にか、いつもとは違う道を歩いていた。 帰り道なんか体が覚えているので特に意識していないのだが、今日に限って道を間違えるなんて。 疲れのせいか溜め息をつき空を見上げる。 上を向いても暗黒が広がるばかり、再び溜め息をつき、なんだか疲れが余計に増した気がした。 ――それから前を向いた時、すぐに違和感を感じた。
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