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K「あの、家帰らなくて
大丈夫ですか?」
A「え、帰り方知ってるの?」
K「はい。
この森は私が
住んでる森ですから。
森の出口に案内します」
千郷ちゃんは歩きながら、
色んなことを話してくれた
自分が17年間、ずっと
この森で身を隠して
生きてきたことや、
この森のつくりについても
この森は
異次元に作られたもので、
使い人じゃないと
入れないようになっているらしい
そして、入口と出口は違って、
さっき俺が入ってきたのが入口
入口から出ることは
不可能なんだとか
A「どうして千郷ちゃんは
身を隠して生きてるの?」
K「‥‥それは言えません」
A「え?」
K「えへへ、秘密です」
千郷ちゃんは
ごまかすように笑った
K「さぁ、出口ですよ」
A「え、ここ?」
そこにはいたって普通の
木が2本生えていた
K「その間を通ると
元の次元に戻れます」
A「あ、ありがとう!
また遊びに来てもいい?」
千郷ちゃんは微笑んで
待ってます、と呟いた
そして俺の背中をおして、
無理矢理木の間を通した
.
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