エピソード2

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欠伸をしながらいつもの通学路を歩く。 一年前は舞と一緒に登校してたんだよな。 いつも後ろからおはようって声をかけられてあいつの話に付き合う。 俺にとっては至福の一時だった。 だからいつも朝から絶好調だった。 成績が上がる事はなかったけど。 そんな事を思い出しながら歩いていると前に金髪の男が歩いていた。 「おっす、誠」 「翔ちゃんおはよ。今日眠そうだね。昨日何かあったの?」 「それがさ、一昨日出てた宿題忘れてたんだよ。だから昨日は徹夜だっつうの。」 「結構出てたもんね。全部終わったの?」 「なんとか終わったよ。」 「翔ちゃん偉いじゃん。」 「まさか誠やってないのか~?」 「一昨日終わらしたよ。」 「だよな…。」 頭良いやつは本当に羨ましい。 是非頭を交換してもらいたい。 そしたら誠にも俺の苦悩が分かるだろ。
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