第一章

9/11
前へ
/84ページ
次へ
「どうしたの? 黙り込んで?」 「青い瞳のヒーローが有名であっても俺は無能力者って事で有名なんだよ……」 「あっ!!」 「無能力者に助けられたなんて普通は知られたく無いだろ?」 「っ!!」 「だから噂は噂のままが一番良いんだよ」 「でもっ!! それじゃ透が報われないじゃない!!」 「朔夜……報われなくったって良いんだよ……俺が勝手に助けただけで御礼や恩を売る為にやった訳じゃない、只の自己満足のオマケと思ってくれれば……」 「でもっ!!」 「朔夜……誰にも言わないでくれ……そしてコッチの棟には二度と来るんじゃない」 俺は朔夜を突き放した…… 朔夜がもし俺の事を話したりしたら 俺は学校に来れなくなる 今の世界のルールじゃ朔夜に告白することなど出来ない…… ランク4の朔夜にランク0の俺が想いを伝える事は出来ない…… なら朔夜を突き放し独りになろう 胸の痛みと共に……
/84ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加