咆哮

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咆哮

教え込まれた真理を盾に 撃ち落としてきた幾多(いくた)の言葉 都合の良い偶然を摘(つ)み取り 束(たば)ねた夢を懐(ふところ)に温(あたた)めた 万能の泉は既に枯れ果て 振り返れば ありきたりの足跡ばかり 卑下(ひげ)の影に逃げ込んでも 襲いくる過去に 容赦(ようしゃ)なく焼き払われる 美しいものに意味があるのなら 闇の存在を肯定できる 占いの切れ端(はし)にすがりついて 竜のように泣き叫んだ
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