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「っ…おい！」
急いで後を追ったものの、意外と速い竜治の足に追いつけず、あっという間に家に着いてしまう…
「竜、治…」
「へへ…俺の勝ち…」
嬉しそうな…勝ち誇った様な笑みを浮かべ、息を切らしている俺を見下ろす竜治を軽く睨みつけるが、相手は構うことなく家の玄関の方へ歩いていく。
「俺が勝ったんだから、今日は俺と一日過ごしてもらうぜ！」
そう勝手な事を言いながら、鍵が掛ったままの扉のドアノブを捻る竜治に、俺は内心かなり焦りながら急いで駆け寄り、その腕を掴んでとめさせた。
しかし…
「ごしゅじんしゃま…？」
俺たちの声が聞こえていたのか、扉のすぐ内側から俺を呼ぶ小さな声とともに扉の鍵が外れる音が聞こえ、数秒もしない内に、少し不安気な表情をしたナツが顔を覗かせる…
「…ふにゃ…？」
「……。」
「…コウ…」
ついつい頭を抱えて、言葉を失う俺…
今はただ、次に来る竜治からの質問にどう答えるべきかを考えるしかなかった…
≪クリスマス≫
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「隠し子…？」
「違う…」
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