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(やっぱりあの日…竜治を直ぐに追い払っておくべきだった…)
俺は…ナツが竜治に会ったあの日の事を今でも後悔していた…
あの日が無ければおそらくナツはこんなにも竜治に懐く事はなかった…
あの日一日…竜治を家に泊めたりしなければ…
(つか、なんで俺がこんなに苛立たなきゃいけないんだ……)
…考えれば考える程にムカついてくる…
「いや、マジで恐い顔してるって!なっちゃんもそう思うよなー?」
しかし、俺がそんな事を考えているなんて全く知るはずもないこいつは、俺の隣へと座りながら、ナツの頬を指先でつつき、ナツに同意を求めるかのように首を傾げている…
竜治のその仕種は正直全く可愛くない…寧ろイラッとくる。
「みゃー?」
それでも、ナツが竜治の真似をして首を傾げると、その姿が物凄く可愛くて…
「ナツそんな可愛い顔したら襲われるぞ?」
頭を撫でてやりながらそう言い、フワフワのナツの耳に小さくキスを落とした。
「…?」
更に首を傾げながら見上げてくるナツに、優しく微笑んでやると嬉しそうに擦り寄ってくる…
(駄目だ…可愛い過ぎる…)
そんな可愛いナツの頭を撫でてやりながら、小さなその体をきゅっ…と抱きしめた…
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