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しかし、そんなささやかな幸せをこのまま満喫出来るわけもなく…
「コウ、お前…流石にこんな小さな子供にまで手ぇ出したら犯罪じゃね?」
この、空気を読めない馬鹿が雰囲気をぶち壊しに…
「……竜治…」
「いくらお前が『猫好き』で『ショタコン』で、なっちゃんが『食いつきたい程に可愛い』からって…流石に駄目だと思…いっ!?」
既に苛々が溜まっていたせいか、この馬鹿…もとい竜治の台詞に一先ず何処から突っ込んでやろうかと思っていたら、先に足が動いてしまっていた。
「悪い…足が勝手に動いた」
そう言って「本当の事言っただけだろ…」なんて言いながら、俺が踏み付けた足を摩っている竜治をシカトしてナツの頭を撫でる。
因みにナツは俺が抱いていたおかげか、今起こった出来事に気付かなかったようだ…
「竜治、もし次また何か変な事言ったら…今度は、さっきよりも強く踏ん付けるからな…」
そんな事を言いながら、ふと腕の中にいるナツの顔を覗いてみると、何だか既に眠そうにしていた…
「んー…」
まるで温もりを求めるかのように体へ擦り寄ってきたナツが本当に可愛い…
「…ほら、お前がくだらない事言ってる間に…ナツがもう寝そうになってる…」
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