私立防衛魔学園

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―マリア視点― 陸はいつも優しい。 魔法が苦手な私を見捨てず、友達でいてくれる。 ありがとう。よし!今日こそはバッチリ決めるよ。 マリア「サンダー!」 そう言いながら右の手のひらに精神力を集中させる。 バチッ マリア「う…」 自分の左手に小さな雷が落ちた。 陸「おい!大丈夫か?」 マリア「左手、痺れちゃった。」 陸「んー?見せて。」 陸はそう言いながら私の左手をそっと掴んだ。 その時、後ろから誰かの足跡が聞こえた。 陸王「てめー、何泣かせてんだよ!」 陸「え?違う違う。って、マリア?何で泣いてるんだ?」 マリア「ゴメン…」 陸の手が温かくて、陸の優しさが嬉しかったの。 ここの生徒は皆、多少の得意不得意はあるものの、基礎魔法はほぼ全て1年間で修得する。 私は2年目なのに、何一つ使えないまま。
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