第二話

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やはりな。 「あの、フォルクス陸曹は召喚師に会ったことがあるんですか?」 「ああ、昔同僚で一人な。もっとも、私は召喚術は専門ではないからそれ程詳しくはない。見て聞いた程度だ。」 「いえ、私も自分で調べて覚えましたから、まだちゃんとできてないところがあるんです。」 む、独学で覚えたのか?確か召喚術は召喚者によって自分にあった術式があり、それにあわせた種族を召喚する。ちなみにその術式は血縁関係の者は大抵同じなので、親から教わるそうだが...。 自分の代で始めたのか? 「なら私の知るかぎりだが、後で教えよう。」 「はい!ありがとうございます!」 「キャフー!」 喜んでくれたらなによりだ。やはり子供は笑っていたほうがいい。 そういえば、随分と孤児院にも戻っていないな...。 今度休暇が取れた時にでも行くか。 「それじゃあ自己紹介が終わったところで訓練にはいるよ?フォワードメンバーはシュミレーターに入って。」 「「「「はい!」」」」 ふむ、まずはお手並み拝見といこうか...。 <空間シュミレーター・市街地内> サイド ティアナ・ランスター あの男性局員...フォルクス陸曹の第一印象は威圧感のある軍人のような人だった。 部隊の挨拶式では、最初から最後まできびきびとした態度でいたし、それが女性ばかりの隊長陳の列には特に目立っていた。 管理局は組織機構に軍隊のようなものを組み込んではいるが、あそこまで軍人らしい人は見たことがない。 だから、その人が私達の教導をすると言ったときは、少しだけ驚いたと同時に緊張した。 だけど、シュミレーターの前に集まった私達の前で最初に言ったことは、自身への自虐ともいえる質問だった。 最初はスバルとの、おそらく両親とのなんらかの関係があったことがびっくりだが、その後の発言にも驚いた。 最後は高町一等空尉に話しをわられたけど、ばかスバルは真に受けて落ち込むし...まあフォルクス陸曹本人から一言言われてある程度もちなおしたが...それでも余りいい感情をもてなかった。 「それじゃあはじめるよ、シャーリー!」 「はい!」 でもそんなの関係ない。私は此処で証明するだけだ。 ランスターの弾丸はちゃんと敵を撃ち抜けるんだって!
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