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誰よりも愛されたい。仁と付き合っていた頃、いくら努力をしても叶わなかった。なんの努力もしなくても祐司はそれを叶えてくれた。
「池野さん、じゃなかった、安森さん、お疲れ様でした。産休中はしっかり子育てするんだよ!!1年後に戻ってきてほしいけど、実際子育てすると仕事との両立は厳しいと思って戻ってこない人も沢山いるんだけど、戻ってこれそうなら戻って来て下さい。フルタイムがキツイようなら、労働時間を減らしてもらっても構いませんからね。まずは、元気な赤ちゃんを産んで下さいね。」
恵が産休に入る時がきた。
もうどこから見ても妊婦になっていた。
「祐司さん、無職になってしまいました。今からよろしくお願いします。」
「今さら何言ってるんだよ(笑)一生面倒見るよ(笑)その代わり家事の手抜きは今からは許さんよ。」
「はーい。けっこう古風ですね(笑)」
「恵、明日検診だろ?送って行こうか?」
「まだ大丈夫。安産祈願と節約の為に歩いて行くから。」
次の日恵は徒歩30分かけて病院に行った。
「そろそろですね。お腹の張りや、赤ちゃんの下がり具合からすると、もしかしたら予定日より早くなるかもしれませんけど、慌てないで、すぐに電話して下さい。」
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