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それからの日々は、喧嘩をすることも、仲良く過ごすということもなく…。一緒に居てもただ時間が過ぎるというだけだった。
そんな日々の中で、恵に一本の電話があった。
「少し古くて 走行距離も結構いってるけど、ちゃんと整備したら まだまだ乗れそうな車がみつかったけど、どうします?ただ、色が希望の色じゃないけど、金額は予算内でいけますよ。」
と車屋からの電話だった。
「色は残念ですが、私には、分からないので、車屋さんが大丈夫と思うなら、それでお願いします。」
と恵は希望色を妥協した。嫌いな色ではないし、とにかく早く車が欲しかったからだ。
「ところで、保証人の親御さんに、了承は貰えてますか?」
と確認され
「はい。大丈夫です。」と返事したら事が進むのは とても早く、恵のもとに車が届いたのは、その電話の日から2週間後だった。
初めての車だけあってか、ついテンションが上がる毎日だった。
目的があるわけでもないのに、セイヤを乗せては毎日ドライブをした。自動車学校以来の車の運転だったが、運転席は左なので初めに、いろんなことが反対で外車という少しの優越感も感じていた。
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