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ヒロは今まで、女に苦労をしたことはなかった。カナリのイケメンだから、いつも女の方から寄ってくるのだ。
だけど、ルックス目当てで寄ってこられることに嫌気がさすこともあった。
路上で歌いながらも、集まってくる女性陣も いつものメンバーで歌に関心を持ってくれる人が誰もいないこともヒロは知っていた。
だから、恵のように 自分の前を素通りする女性を新鮮に感じていた。
いつか 話ができたらと思っていたところに、セイヤがやって来たのだった。
ヒロにとっては チャンスだった。
恵はこの辺りでは 少し 都会感のある女性で、いつも 初対面の人には実際より 大人っぽく見られていて、ヒロも そう思っていたのだ。
背が少し高くて、スラリとしていて、ショートカットの似合う 今までのヒロには あまり好みではないタイプだった。
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