車に運ばれた出会い

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恵はヒロにせがまれ、お金を貸すこともあったが ヒロが夢を叶える努力をしていると信じていた。 それも次第にエスカレートしていた。 恵も自分の生活がある為に 断った時、ヒロは恵に手を挙げてしまった。 恵は、今手持ちの現金をヒロに差し出し、裸足のまま セイヤと自分の部屋を出た。 恵は給料から 少しずつではあるけど、毎月貯金をして、その貯金を払い出ししたことは一度もなかった。セイヤを飼い始めて、欲しいものができたから。 それが車だった。車があれば、少し遠い場所へ、セイヤのドックフードや、必要な物を買いに行くができ、家に持って帰るのも 楽になる。この頃は車がなく、自転車だった為、遠くにも行けず、小さな袋のドックフードしか 買えなかった。 ヒロに、お金を貸し続けたら、貯金がストップしてしまうと思った恵は 次の日 車を探しに行ってみた。
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