君と再会する物語

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 しかし、みんないい歳となり、仕事の都合で地元を離れたり、結婚するものが現れて、参加者は年々減っていったのである。  そしていつの頃からか、参加者は私だけになったのは寂しい限りである。  今年も残すところ僅かとなり、年越しソバを食べ終えた私は、防寒着を着込んで、前日からの雪が降り積もった外に出たのだ。  冷え切って澄んだ空気が、あちこちで除雪作業をしている除雪車の音を響かせている。  それ以外の音はなく、真っ黒な空から落ちてくる白い雪が街灯の明かりに照らされながら、私の上に降り積もる。
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