第三章

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そのお父さんがこの間海外から帰ってきた。 だけど家には顔を出さなかった。 ここ最近は会社専用の家で過ごしているらしい。 だから会うのは久しぶりのこと。 私とお母さんが住んでいるのはごく普通の家。 だから、近所の人たちには私があの大企業の社長の娘だとあまり知られてはいない。 勿論クラスメートやあの日向くんでさえも。 「未海?服こっちにあるからね~?」 自室にいた私に一階からお母さんが声をかける。 お母さんはお父さんがああゆう人だから、こうゆう時になると何かと厳しい。 それは私にとってとても苦痛なものに感じられた。 でも仕方がない。それが私の運命だから。
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