第三章

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────バン ゆっくりと車が走り出す。 用意を終えて玄関を開けた目の前には、黒塗りの車が停めてあって私たちはそれに乗り込んだ。 多分、お父さんが家まで廻してくれたのだろう。 運転席には秘書さんが。 ふと窓の外に目を向ける。 学校から帰る道や 公園で遊ぶ子供たちの姿 すべてがオレンジ色に輝いている。 中には私と同年代くらいの子たちもチラホラ。 学校帰りなのか寄り道帰りなのか。 あんな風に友達と並んで歩いたのは何年前の話だろう。 男の子も女の子も混じり合って楽しそう。 …───!?
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