第三章

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九条さんの隣には同い年くらいの男の子。 「そうですわね。そうだ翔、未海さんと少しお話でもしてきたら?」 カケルと呼ばれた男の子は何も言わずどこかに歩いていってしまった。 「未海、一緒にいってきなさい」 オロオロと戸惑ってしまう。 何か、嫌だな─…。 また話せなくなりそう。 「未海?」 お母さんの2度目の呼びかけに私は戸惑いの気持ちを抱えたまま彼の後を追った。 彼の姿を探しながらも心には不安が募っていく。 何を話せばいい? どんな態度をしていればいい? こんな私と話しをして楽しいのかな?
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