第三章

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「…─ゎっ!?」 急に振り返って話し出したものだからビックリして声をあげてしまった。 「─…アンタ人の顔みて、ゎっ!?とかって失礼だな」 皮肉気に笑う彼。 「…───ごめん、なさぃ…─」 当たり前なことを言われて縮こまる。 「─…まあいいや。で?」 「…─ぇ?」 「─…何しにきたわけ?」 「…─ぁ、お話し…」 「─…は?」 上手く話せない。 ダメだ…。印象悪い人に思われちゃうよ。 唇を噛み締める。 こんな自分だいっきらい。 「─…座る?」 「…─へ!?」 あまりの急な問いかけに驚きながら首をかしげた。 「─…俺は立ってても大丈夫だけど、アンタヒールだし辛くない?」 足元に目を移してまた彼をみる。 「…─いいんです、か?」 「だって話にきたんだろ?」 「はい!」 何だか…、普通に会話が出来て嬉しいな───…。
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