第一章

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───バンッ!! 急に聞こえた音に騒いでいた声が一気に消える。 いっくんが机を叩いたのだ。 「付き合ってねぇよ!」 付き合ってない。完全に否定の言葉。 「誰がこんな可愛くない奴と付き合うんだよ!!」 ────可愛くない その言葉に胸が痛む。 「郁斗、好きなんじゃねぇの?」 そう言葉を投げかけたのは斉藤君。 「好きじゃねぇよ!こんな可愛くない奴!!」 二度も同じ言葉を言われると、やっぱり涙が出そうになる。 あぁ。いっくんは私のこと、嫌いだったんだ。 幼い恋心は一瞬にして崩れていった。
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