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───バンッ!!
急に聞こえた音に騒いでいた声が一気に消える。
いっくんが机を叩いたのだ。
「付き合ってねぇよ!」
付き合ってない。完全に否定の言葉。
「誰がこんな可愛くない奴と付き合うんだよ!!」
────可愛くない
その言葉に胸が痛む。
「郁斗、好きなんじゃねぇの?」
そう言葉を投げかけたのは斉藤君。
「好きじゃねぇよ!こんな可愛くない奴!!」
二度も同じ言葉を言われると、やっぱり涙が出そうになる。
あぁ。いっくんは私のこと、嫌いだったんだ。
幼い恋心は一瞬にして崩れていった。
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