10人が本棚に入れています
本棚に追加
とある夏の日、いつものように起き出した俺は銀牙の分の朝飯を作り終え、珈琲と紅茶を煎れていた。
最近毎朝くる、大切な人の為に必死に紅茶の入れ方を勉強した。
今ではなんとか美味しいと言って貰えるようになったのは嬉しい出来事だった。
そう、俺達は付き合い始めたのだ。キッカケは……まぁ此処では語るまい。
また別の機会に。
それはさて置き、今日も暑くなりそうだと思いながら煎れ終わったカップを持って居間に戻る。
するとこれまたいつものように阿求が座っていた。
賢「おはよう阿求」
阿「おはようございます、賢斗さん♪」
やっぱり居たか。
予想通り過ぎる展開に苦笑しながら用意したカップを阿求の前に置く。
賢「はい紅茶」
阿「ありがとうございます♪」
そう言ってカップを受け取り口を付ける。
その仕草も可愛いな。
賢「それで、今日はどうしたんだ?」
阿「えっとですね……今日はデートのお誘いに来ました♪」
賢「そうなのか……ゑ?」
衝撃の発言にカップをこぼしそうになった。
なん……ですと……?
賢「デートって……映姫さんはなんて?」
阿「許可はいただきました。
偶にはデートで気分転換してきなさいって♪」
賢「そうか……映姫さんに感謝しないとな」
目を閉じて仕事中であろう映姫さんに感謝の念を送る。
映姫さん、ありがとうございます。
最初のコメントを投稿しよう!