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「ねぇ、咲希。どーしてけんちゃんの告白断ったの?」
「…んー?」
「けんちゃんいい奴じゃん。どーしてけんちゃんダメだったの?けんちゃん良いと思うけどなー。」
「…なにが言いたいの。」
「だからー、けんちゃんにしときなって!昔から咲希とけんちゃんは合うと思ってたんだから!」
「はいはい。」
「今からでも遅くないって!ほら、けんちゃんち行こ?」
このお節介なのは香澄。私の幼なじみで、私の好きな人。
「ねぇ、咲希ってば!」
もう一人の幼なじみ、健祐の告白を昨日断った私にもの凄くお節介をやいている。
「もー行かないから。勝手に言っといて。てゆーかいつまで私の部屋にいる気?」
「う…だって今、家誰もいないし…。咲希の部屋あったかいんだもん。」
「私の部屋にいるなら健祐の話禁止。」
「何でよー!けんちゃん、昔っから咲希のこと好きそうだったじゃん!小学生の頃からだから、もう10年越しの片思いだよ?!咲希も気づいてたでしょ?」
「…まぁ、気づいてはいたけど…。」
「だったら何で…」
自分に向けられてる好意には全く気づかないのに、どーして他人のはこんな敏感に気づくのかなぁ?
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