1016人が本棚に入れています
本棚に追加
「はい、この話おーわり。」
「えーっ」
「えーじゃないの。何言われても絶対、健祐とは付き合わないもん。」
「何でそんなにけんちゃんのことイヤなの…?」
「…別にイヤなわけじゃないよ。」
本当はイヤだよ。
だって、私の好きな人の好きな人なんだもん。
「だったら別に付き合ってあげなよー。私だったら同情でも何でも嬉しいもん。」
「はぁ……。」
「そーいや咲希って誰とも付き合ったことないよね?誰か好きな人とかいるの?」
本当に気づいてないんだからすごいよね、この鈍感さ。
「…いるよ。」
「え、うそっ!誰?」
「誰でもいいでしょー。とにかく、好きな人がいるから健祐とは付き合いたくないの。わかった?」
「咲希、好きな人いるんだぁ…」
本当に無邪気でバカな子。
「なぁに?咲希。」
「…香澄ってバカだなーと思って。」
「なっ…バカって言う方がバカなんだよ!」
「あー、はいはい。…私が言うのも何だけど、健祐のこと頑張りなよ。香澄との方がお似合いだし。」
それに健祐になら香澄のこと任せられる。
「そう…だね!けんちゃん傷心だし、私頑張る!咲希も頑張ってね!」
「え……」
最初のコメントを投稿しよう!