第三章

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「ユウリとは……イリアの、なんなのだ……?」 「御主人様」 「違います」  震える声でイリアに聞いた王子サマに、イリアはそう返す。ニヤリと笑うその顔に俺は瞬間的に否定の言葉を口にした。イリアさん、そりゃないですぜ。  しかし、やっぱり王族ってのは人の言うことを聞かない生き物なのか。王子サマは俺の否定の言葉を無視して、俺に言い放った。 「ユウリ、貴様に決闘を申し込む!」 「お断りします」  突然の言葉に、反射的に言葉が出た。 「今日の夕方に決闘場に来い!」 「お断りします、断固」  頭に血が昇っているのか、俺の話を聞く気がないのか。たぶん両方だろう王子は俺を無視し続ける。 「貴様を叩きのめしてイリアを僕が貰う!」 「お断りします」  さっきからお断りしますしか言ってないな、俺。 「夕方までにせいぜいイリアとの時間を過ごすんだな!」 「ご遠慮します」  だってイリアこえーし。  っていうか、俺の話聞けよ! 俺全てにおいて断ってんじゃん! 一言も了解の意思示してねーじゃん! ホントになんなの、ねえ!?  光も相当人の話っていうか俺の話聞かなかったけどさ、コイツもそうなわけ? イケメンは人の話聞かないわけ? イケメンと王族が混ざって十割増しですかコノヤロー!  
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