第一章

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『ああ……じゃが主よ、何故あやつがこんな所に……?』 『さあね、俺が知りたいぐらいだよ。あの握手の時のあれはあいつが意図的に流したのかそれとも偶然だったのか……それはわからないけど、とりあえず見つけちまったな』  目の前のイリアは不機嫌な顔のままだ。俺が握手をやめないからだろうが、そんなことに構っている場合じゃない。  なんか大冒険の末に見つけるってのがRPGの鉄則っぽかったけど……全部すっ飛んだな。  なあ? 『《魔王》イリア・スカーレット――』  
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