15136人が本棚に入れています
本棚に追加
「ユウリとは……イリアの、なんなのだ……?」
「御主人様」
「違います」
震える声でイリアに聞いた王子サマに、イリアはそう返す。ニヤリと笑うその顔に俺は瞬間的に否定の言葉を口にした。イリアさん、そりゃないですぜ。
しかし、やっぱり王族ってのは人の言うことを聞かない生き物なのか。王子サマは俺の否定の言葉を無視して、俺に言い放った。
「ユウリ、貴様に決闘を申し込む!」
「お断りします」
突然の言葉に、反射的に言葉が出た。
「今日の夕方に決闘場に来い!」
「お断りします、断固」
頭に血が昇っているのか、俺の話を聞く気がないのか。たぶん両方だろう王子は俺を無視し続ける。
「貴様を叩きのめしてイリアを僕が貰う!」
「お断りします」
さっきからお断りしますしか言ってないな、俺。
「夕方までにせいぜいイリアとの時間を過ごすんだな!」
「ご遠慮します」
だってイリアこえーし。
っていうか、俺の話聞けよ! 俺全てにおいて断ってんじゃん! 一言も了解の意思示してねーじゃん! ホントになんなの、ねえ!?
光も相当人の話っていうか俺の話聞かなかったけどさ、コイツもそうなわけ? イケメンは人の話聞かないわけ? イケメンと王族が混ざって十割増しですかコノヤロー!
最初のコメントを投稿しよう!