73人が本棚に入れています
本棚に追加
「・・・・・」
「どうしたの?」
「小さい頃に義父に熱湯かけられた跡です。」
「あ・・・そう。」
二人して黙ってしまった。
「今はどうしてるの?その人は。」
「・・・母さんが追い出してくれました。でもそのあともしつこく家に来ては俺と母さんを殴り・・・・・本当は何もかも知ってるんじゃないですか?」
俺は核心に触れる質問をしてしまった。
「その話を続けてくれたらもう百万払うわよ。」
「・・・あなたは・・俺の過去を金で買うつもりですか?」
「そうよ。あたしは雇った子のことは何でも知りたいの。」
「・・・・」
「話して・・・・」
「・・・母さんは俺が学校行っているうちにそいつに連れて行かれて・・・海に一緒に落ちたんだ。」
あの日を思い出す。
まだ小さかった俺は帰って来ない母さんをずっと待ち続けていた。
そして警察がきて
母さんは意識不明に
その男は
死んだ。
最初のコメントを投稿しよう!