エゴイスト

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「・・・・・」 「どうしたの?」 「小さい頃に義父に熱湯かけられた跡です。」 「あ・・・そう。」 二人して黙ってしまった。 「今はどうしてるの?その人は。」 「・・・母さんが追い出してくれました。でもそのあともしつこく家に来ては俺と母さんを殴り・・・・・本当は何もかも知ってるんじゃないですか?」 俺は核心に触れる質問をしてしまった。 「その話を続けてくれたらもう百万払うわよ。」 「・・・あなたは・・俺の過去を金で買うつもりですか?」 「そうよ。あたしは雇った子のことは何でも知りたいの。」 「・・・・」 「話して・・・・」 「・・・母さんは俺が学校行っているうちにそいつに連れて行かれて・・・海に一緒に落ちたんだ。」 あの日を思い出す。 まだ小さかった俺は帰って来ない母さんをずっと待ち続けていた。 そして警察がきて 母さんは意識不明に その男は 死んだ。
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