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「……はは、君の言う通り。これではサンタに見えないね。」 両手を広げ自分の格好を見て、笑いが出てしまう。 「亮君、と呼ばれていたね。……でも、どうして君はサンタが居ないって言うのかな?」 また膨れっ面に戻った亮君を見て、私は尋ねた。 半分は警戒心の表れだろう。 だから私は、空地には入らずに彼に尋ねた。 「……だって。」 と、尖った口で彼が語った。 「うちには、父ちゃんが居ないから。」 亮君は涙ぐみながら、そう私に教えてくれた。  
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