77人が本棚に入れています
本棚に追加
「ブォォォ!」
と言う雄叫びと共に
何かが突っ込んでくる
それを紙一重のタイミングでかわす…
そしてキッと前方を睨みつける。
目前にそびえる、俺の身長の2倍はありそうな巨体…、額に角を生やし口からは涎(ヨダレ)が絶えず垂れ落ちる…
角などの違いはあるがおおむねイノシシの姿をしていた。
はてさてなんで
こんな状況になっているのかと言うと
時は10分ほどさかのぼる
森に入って約数分…
俺はこの鬱蒼とした森をなんとかすすんでいた
「ふー」
鬱蒼とした森のせいか、気持ちの悪い湿度と暑さから額からは汗がながれる
さらに進んでいき、前を見る…一向に進んでいる気がしない…先程からギリギリ見える家は、やはりそのままギリギリ見える程度
そんな一向に進まない道にいらいらしていると
目の前に桃に似たうまそうな果実がなっているのが見えた。
食べれるかどうかはおいといて、
好奇心の赴くままに
木に手を伸ばす。
これが失敗だった
足元を何もみていなかったからだ。
ブニ
嫌な感触…
「ブヒー!」
雄叫びと言うより悲鳴のようなものが
すぐ横の俺の身長よりはるかに高い茂みから聞こえる
焦ってさっと、飛び退く
すると足元には俺の腕の太さはありそうな獣の尻尾…
嫌な予感がした…
最初のコメントを投稿しよう!