7206人が本棚に入れています
本棚に追加
その後、いーちゃんにも小突かれたけど…
來臥はチームの総長で、あきちゃんといーちゃんはその幹部らしい。
いーちゃんも俺と來臥の事を聞いて、悲しい顔をした。
…この時は、何で二人がそんな顔をするのか、
…わからなかった。
最初は警戒していた俺も、
俺があきちゃん達の弟的存在で來臥の彼氏だとわかると、
明るく打ち解けてくれたカラフルな頭の兄ちゃん達のおかげで、
來臥がいなくてもここに顔を出すようになった。
俺が朝帰りをしても、父さんは帰ってきた気配もなく…
ガラン…と寂しくて独りの部屋にいたくなくて…
家にもあまり帰らなくなった。
『やっと捕まえたぞ』
溜まり場に向かう途中、いきなり猫のようにヒョイっと襟首を掴まれ
見上げてみたら…
般若のかーくんだった。
『おわっ!』
かーくんに逢えたのが嬉しくて思わず抱きつけば、
呆れたような溜め息を返された。
『蘭ちゃん。元気だった?』
抱きついた俺の頭を優しく撫でるかみちゃんに、半泣きで抱きつけば
かーくんに溜め息をつかれた。
…だって、逢いたかったんだもん!
最初のコメントを投稿しよう!