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『やっぱりここにいたのか』
後ろから何処か呆れたような優しい声が聞こえて、顔を上げると…
上から覗きこむように見下ろす赤い髪が見えた。
『……あきちゃん』
『いや、だから180を超える男にちゃん付けは、はずいんだけど…まぁいいか、お前なら』
苦笑すると俺の頭を撫でる。その手があまりに優しくて…
………切なくなった。
『どうした。何かあったんだろ?あまり怪我するなよ、心配するから』
『…ねぇ、あきちゃん』
『んー?』
『アイツって恋人いっぱいいるの?』
後ろから俺を抱きしめて髪に顔を埋めていたあきちゃんは、ピクリとも動かない。
…それは、肯定。
だから、あきちゃん達は俺が來臥と付き合うのを反対した。
…俺は
『俺、何処にいても邪魔者にしかならないね』
…本当に
『いつからだ?』
『んー?ああ、あの子達?たまり場に行くようになってからかな』
…どこにいても
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