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肋が折れている…と、認識した途端、ズキズキ痛みを感じて動く事ができなかった。
…否、動きたくなかった。
ソファーにクッションとかみちゃんに貰った大きな熊のぬいぐるみに埋もれながら、ぼーっと1日が過ぎる。
浮かぶのは、
絡み合う男女の姿
愛を囁く愛しい人の声
綺麗な女性と仲睦まじく歩く姿
そして…
俺を見る冷たい瞳
俺の身体を蔑んだ瞳で凌辱する乱暴な來臥の手…
………もぅ、駄目かも。
來臥は
俺を
愛していない。
…元々、恋愛感情の好きじゃなかったんだろう。
一人で膝を抱える可哀想な異端児に、
同情の手を
差し伸べただけ…
でも、
お願い…
もう少しだけ…
もう少しだけこのままでいさせて?
……再び、
感情を手放すまで…
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