闇夜…?

31/50
前へ
/573ページ
次へ
声をかけられて振り返ると、まるで闇の中から生まれたかのような… 闇色を纏った男の人がいた。 『………何している』 …何?何って… 言われて気づいた。 今、自分がやっている事に… その瞬間、頭の中が真っ白になった。 俺は何をしているの? 何でここにいるの? 俺が今殴ったのは、誰? 俺、なんでこの人達と殴りあっているの? 目の前にいた男に、地面に叩きつけられ上にのりかかり殴られる。 その痛みさえも感じない。 …何も …何も感じなくなればいい 気がつくと、 暖かい温もりを感じた。 身体が重く、指一本動かすのも億劫で… 『………起きたのか?』 すぐ近くから聞こえた知らない声に、瞼をあけた。 目と鼻の先にある闇色の瞳に吸い込まれるような錯覚さえ覚える。 その闇に身を任せたら… 俺は楽になれるんだろうか? ,
/573ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7206人が本棚に入れています
本棚に追加