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『もうあそこには行くな。アキは大丈夫だから心配しなくていい。』
リビングに行くと、怖い顔をしたかーくんが俺をげんちゃんから奪うように抱き抱えると、ソファーに座って言った。
『これ以上蘭が傷つくのみたくねぇ。翁蘭さんからも言われて今、手続きしている。俺達の所に来い。
全寮制だが、不自由はない。俺も各務も何故かこいつらもいる。いいな?』
『蘭ちゃん。大丈夫だから…ね?厄介者はいるけど逢わせないし、僕達がずっと側にいるから』
久しぶりに逢ったかーくんとかみちゃんは…
俺を甘やかしてくれた。
夜眠れない俺を一晩中抱き締めてくれた。
今、春休み中だからと必ず誰かは俺のそばにいてくれた。
感情を手放しかけた俺の心が、じわじわと温かくなるのを感じた頃…
やっと、自分の心と向き合う決心がついた。
けじめをつけよう。
來臥ときちんと話をして、別れよう…
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