7206人が本棚に入れています
本棚に追加
/573ページ
『…あんたさえ現れなければ…私を…
何で!…いるのよっ!
消えてよ!あんたなんかっ!邪魔なのよ!』
泣き叫びながら、俺を叩く舞ちゃんを見て…
…心が何も感じなくなった。
舞ちゃんがまだ何か叫んでいるけど、プツリ…と俺の耳には何も聞こえず…
唇が切れたのか、口の中に感じた血の味もわからなかった。
突然、肩をぐいっと引っ張られ振り向いたと同時に焼けるような痛みが襲った。
地面を転がるように近くのベンチにぶつかり、息が詰まった。
咳き込みながら息苦しさに滲む視界に映ったのは…
数人の男性と女性で…
髪を掴んで俺の顔をあげると、頬や胸、お腹や足など数人の男性に囲まれて殴られ蹴られる様を…
舞ちゃんは冷ややかに見ていた。
その後ろにいる人達が誰か…
何で俺は殴られているのか…
…やっとわかった。
『ライに特定の恋人なんかいらないのよ!あんたなんか生まれてこなきゃよかったのよ!
この化け物!
あんたたちの好きにしていいわよ!どうせ、この化け物は捨てられたんだから!
今頃、あの餓鬼とヤってる最中よ!』
,
最初のコメントを投稿しよう!