記憶の狭間…?

6/38

7206人が本棚に入れています
本棚に追加
/573ページ
俺達とは違う。 楽しいなら楽しい… 悲しいなら悲しいと、素直に感情を現す。 だから、影から見守っていた。段々表情が戻る蘭を見て、彼等なら蘭を救えるかも知れない…と。 素直な感情表現の中に… だから、 コイツは駄目だ。 歪んだ愛情は、蘭には必要ない。 「…………アイツは」 「さあ?その辺に転がってんじゃね?」 つらーっと言う源に、意味ありげな視線を送る浅野と渡瀬。 …いや、俺の知った事じゃねぇか。 「…………ライ」 名前を呼べば、傷ついた瞳をノロノロあげる。 …不器用も程々にしないと、取り返しがつかなくなるという事を今更わかっても… …………後の祭りだ。 「…貴様が蘭を大切に思って抱けないからって、他の奴を代用品に抱いた報いが… ……これだ。 貴様の下らない考えで蘭を守ったつもりか、 ………貴様が蘭が男といなくなったって喚いている間、 蘭は生死をさ迷い闇にいた。 身も心もボロボロにされて… 虚ろな死んだ瞳だろ? 折角塞がった瘡蓋を、貴様が抉ったんだ。 …満足か?」 髪を掴み蘭の前に引き摺って現実を突きつけた。 ,
/573ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7206人が本棚に入れています
本棚に追加