記憶の狭間…?

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◆side,―― ◆ 「……………七海」 ベッドに腰かけたままの七海は、ホテルの部屋に入ってから一言も口をきかなかった。 …固く口を結び平然な顔をつくろうとしているが、その瞳は明らかに愁いを帯びていて… 一緒に部屋に戻ってきた愛結と顕彰も、暗い顔をしていた。 …愛結に至っては泣きそうに眉が下がっているが。 蘭珠の過去は、あまりにも辛く… 人形のような蘭珠を救う術もわからず、ましてや… 彼等は、 あの場にいる事も出来なかった。 蘭珠の傍にいる事を …許されなかった。 部外者 そう言われてしまえば何も言い返す事も出来ないが… 旺弘は蒼白な顔で一言も喋らず、フラリと廊下に出ていった。 泉は悲痛な瞳を怒りにかえた。 …彼等はそれを伝えると、去っていく2人の後ろ姿をただただ… …見送る事しかできなくて 己の非力さに、 奥歯を噛み締める事しか出来なかった。 ,
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