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…何で…舞がここに?
真っ白な頭では何も考える事ができない。
蒼白な顔で、小刻みに震える舞をただ…
…見つめる事しかできない。
「………舞…お前、何故ここにいる…?宝生」
泉の訝しげな声に、舞はビクリと身体を震わせるが…震えるだけで答える事ができない。突然名前を呼ばれた宝生も言い澱む程…
「え!…ぁ……ロビーで、会長の事聞かれて…あの…」
…会長の事?
俺の目と会うとビクリと頭を左右にふる様を見て、何故か源が小さく鼻で笑った。
「…まさか、まじに来るとはな…流石に…俺も…
苛つくわ」
その言葉に舞が弾かれたように顔をあげ、驚愕に目を見張った。
「…あ…あんた…なの?…私を…騙したのね?」
「どっちが騙してんだよ!」
「!」
珍しく声を荒げた源は、近くにあったゴミ箱を蹴りあげた。
ソレは宙を舞い、舞の側の壁にあたり跳ね返る。
「…何なんだよ、テメーは!旺弘の女じゃねぇのかよ!
そんなにライとのセックスが良かったんなら旺弘と別れろや!
何が私を一番に愛してだ!
そんなに蘭が邪魔かよ!そんなにライがいいのかよ!
この人殺し!」
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