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…それは、とても小さな小さな空気に溶けるような声で、
紫音と顔を見合わせた狼帝が、ぎゅっと蘭珠の手を握った。
「蘭!?」
「蘭珠様!」
「!」
「え!おい!蘭!?」
◆side,RANJU◆
…駄目だよ
皆は悪くないんだ…
悪いのは、
俺
俺がいなかったら
あきちゃんも
舞ちゃんも
…來臥も
傷つかなかったから。
だから…
お願い
誰も…
責めないで…
暗闇の中でポツン…と、膝を抱えて。
隣の家から聞こえる《家族の音》が、羨ましかった。
俺の周りにはない
…《ソレ》
…執着していたのは
俺の方
あの手を求めて掴んだ…
だから…
もう…
解放しないと。
「…………じ……ゅう…に」
…皆は、自由に羽ばたく翼があるから
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