宝石箱…?

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ただ、皆の幸せを願った。 誰も傷つかないで、と… 膝を抱える俺を、抱き締める温もり… 安らぎ… 愛… 一番はいらない 少しでいいから… その愛に 触れたかった。 深い深い意識の底。 闇の中に舞い堕ちた一枚の羽根。 それは 真っ白な穢れなき想い。 俺にはない 純粋な想い 恐る恐る手を伸ばす 恋い焦がれ 手に入らない"ソレ"は、 触れた瞬間 光り弾け、 …………消えた。 …………真っ先に…目に飛び込んできたのは、 闇のような深い深い瞳。 「…蘭!?」 「………ぅ……ちゃ」 声にならない空気に溶ける音でも、彼はほっと吐息をはいた。 「蘭珠!?俺が解るか?」 いきなり頬を固定されて向けられた先にある顔に、状況がわからない。 何故か頭に霞がかかったようにすっきりしない感覚に、首を傾げるしかない。 「…と……さん…?」 ほっと吐息を吐く父さんがそこにいた。
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