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翌朝…
俺を抱き締めて寝ていたろうちゃんの温もりを、覚醒しきれない頭でパタパタ手を動かして探していたら…
ろうちゃんとは違う手が握られた。
…にゅ?
と、首を傾げた俺ごとぎゅうぎゅう抱き締められて…綺麗なお花畑が近づいてきた時、
どかっと大きな音と共に解放された。
「…何やってる」
「あー?朝の挨拶じゃね?つか、蹴んなや。狼帝」
「喧しい。さっさと飯食いにいけ。」
「へいへい。ったく、独占欲強いんだからよー。
あぁ、蘭
理事長は、ご立腹だぞー。じゃなー」
意味が分からなくて首を傾げながら、げんちゃんが消えた扉を見つめていると…
ろうちゃんが小さな溜め息をついた。
「………一匹狼キャラやめたのか」
「………」
あー…キャラだったんだ、アレ←
そうだよね。記憶が戻ると、硬派なげんちゃんってSっぽいもんね。…と、結論づけてからベッドから足をおろした。
「……立てるか?」
「うに゛ゃ…!?」
病気で寝てた訳じゃないから立てるだろ?と、ベッドから腰を上げた瞬間…
膝カックンしたみたいに落ちた俺の身体を受け止めてくれた。
…深い溜め息付きで←
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