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「細かい数値は後日だけど、ざっと見たところ異常はなさそうね。」
恵蘭さんの言葉に思わず安堵の溜め息を吐いてしまった。
父さんは紫音さんに、仕事が溜まってるからと首根っこ掴まれて引きずられていった。
「らーんーじゅー!」
…と、叫び声を残して。
学園まで帰るのに、天気もいいからとろうちゃんと散歩しながら帰る事にした。
「で、クレープ?」
「………」
「何で俺だけ?ろうちゃんのクレープを頬被るレアな姿は見せてくれな…」
ほら、クレープを頬被るろうちゃんなんて滅多にお目にかかれないじゃんか。って、文句を言ったら…
俺の手を掴んで、うん。あむって食べた。
しかもね?アイスが乗ったとこを…
「…俺のアイス」
「……口移しで返そうか?」
「クリームは美味しいね、うん」
…話を反らしたら舌打ちされました。
っていうか、何か最近甘えた?
「………そう見えるか」
「まだ食べる?」
態とらしくクレープをろうちゃんの顔の前につきだせば、俺の口の端についていたらしいクリームを…
…舐められた。
「…あま」
…だってチョコクリームだもん。
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