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「……少し顔色悪いな」
いつもの一番後ろの椅子に座って、暖かい日差しに微睡んでいると…
頭を撫でる感触に気づいた。
ゆっくり目を開けると、目の前には…
…お腹?
「…あれ?いつの間に」
「10分ぐらいだ」
いつの間にか膝枕されていたり…。
久しぶりに逢ったろうちゃんは、やはりいつものろうちゃんで…
でも、それに安心した。
ぎゅむっとろうちゃんの逞しいお腹に抱きついて顔を埋めると、
何も言わずに頭を撫でてくれる。
ろうちゃんの身体からは、懐かしい本の匂いがした。
「気にするな。あいつらは丁度仕事も忙しいだけだ」
…ほらね?
何も言わなくても、すぐわかっちゃうの。全くもう、プライバシーはどこにいったのかな。
「…ないな。分かりやすいお前が悪い」
…あーそうですか、ぷんぷん!あ、じゃあろうちゃんと一緒にいれば喋らなくても…
「言いたい事は自分で言え」
「あれだよねー、ろうちゃんってやっぱりSっ毛あるよねー、だって疲れんじゃん…痛!」
「…横着」
あい、すいません。謝るからデコピンだけは止めて下さい。穴空くからね。
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