慟哭…?

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◆side,NANAMI◆ 『暫く預かる』 愛結とそろそろ図書室に迎えに行こうかと話していると、銕先輩から電話がきた。 暫く切れたままの携帯を眺めていたようで、愛結が不思議そうに見ている。 「銕先輩?」 「…暫く預かると」 「………そっか。最近、僕達にも遠慮してあまり寝てないしね」 「…気づいてたか」 「顕彰もね」 取り戻した記憶は、あまりにも残酷で… 俺達にはそれをどうする事も出来ない。 多分… 誰にも… 「どうしたら蘭は心の底から笑うようになるのかな…」 「…僕達と笑っていたのは、心の底からじゃなかったのかな」 「心の底からかはわからないが、少なくとも愛想笑いではなかった」 「……そうだね。どんな形であれ、蘭に光を注せたとは思う」 蘭が笑ってくれれば… その為ならなんだってする。 そして、そう思っているのは俺達だけじゃない。 なぁ、蘭。 俺はお前と逢えたのは 必然的だと思っている。 お前が一人で立てるようになるまで支えるから… だから、 遠慮なんかいらない。 ただ、 お前が 蘭が好きだから。
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