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「邪魔だ、どけ」
手荒く扱ってもコイツは喜んでいる。
…そうだ。俺の周りはいつもこうだ。ガキの頃から俺に媚をうる奴しかいない。
そんな中、ランに逢ったんだ…
小学生のガキが夜中に1人であんな寂れた公園にいて、感情がないのに悲しそうな瞳で星をみていた。
気づいたら声をかけていたんだ。…臭い台詞で。
しかも小学生のガキがいうような事じゃねぇ。後から思い出してすげー後悔した。
ランが儚く微笑んだ横顔に、俺は初めて『恋』をしたんだ。
だから必死に探した。
何年もかけて、またアイツに逢いたかったから。
だから、再びあの公園で再会できた時の喜びは半端じゃなかった。
俺の家もかなり名の知れた会社を経営していたから、ストレスや鬱憤を欲望の捌け口にしていた。
だが、どんなに抱いても脳裏にあるのはいつもランで…
だけど、ランを目の前にしたら怖くて抱けなかった。
自分の欲望をランにぶつけて、拒絶されたら…
そう思うと、一度手を切ったセフレに誘われるようにまた欲望を吐き出した。
最初はランに負い目を感じながら…
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