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だが、ランは何も言わなかった。
ランの周りには、いつもチームのやつらがいたから。
以前から知り合いだったらしいアキ達といたら、楽しそうに笑っていた。
…俺といるよりそいつらといる方が楽しいのかよ。
そう思うと、ランを好きだといってきた他のチームの頭を丸め込んだ。
許せなかった。
アイツに好意を寄せる奴らを。
ランは俺のモノだ。
俺がやっと見つけだしたんだ。ランに近づくな。
醜い嫉妬に、俺はハヤを利用したんだ。
だけど…
そのせいで、ランに危害が及ぶとは思わなかったんだ。
ランが俺のセフレ達に暴行され突き落とされて死にかけた時、ランが俺を捨てたと思って…
ランが他の男と逃げたという嘘を鵜呑みにした。
本当に好きだったから裏切られた気持ちでいっぱいで…
………実際は、裏切っていたのは俺なのに。
それを認めたくなかった。
ランがいた。
俺のせいで辛い目にあったときいて…
自分が情けなかった。
ふざけんな!って、俺が俺を殴りたかった。
俺は取り返しのつかない事をしてたんだ…って。
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