7206人が本棚に入れています
本棚に追加
/573ページ
…だけど、いくら後悔しても時間を戻す訳にはいかず、
ランにきちんとあって話をする事も出来ず…
「会長。話があります」
深い溜め息をついて学校に入ったところで、
2人の生徒が俺の行く手を遮った。
今のランが一番心を許している友達だという。
ランをどう思っているのか聞かれて、「好きだ。今でもランを好きなんだ」 って素直に答えたんだ。
その言葉に、小柄な方が俺の胸ぐらを掴んで…
「何で!?何で蘭にあんな酷い事しといてよく蘭を好きだなんていいますね!馬鹿にしないで下さい!会長なんかにそんな資格はないです!蘭の笑顔を返して!返せよ!」
………何も言い返せなかった。
出逢った頃のような笑顔が…
瞳が…
表情が…
心が…
…死んでいくのを、
気づいてたのに、気づかないふりをしていたんだ。
旅行先から病院に行ったランは、体調を崩したようで休んでいると聞いた。
昨日、泉が今日は来ていると教えてくれた。
「プライドも意地も嫉妬も欲望も邪魔なモノだな」
…まったくだ。
無くした今なら、そう思う。
最初のコメントを投稿しよう!