7206人が本棚に入れています
本棚に追加
「あはは!効いてきたみたいだね!安心しなよ!ぶっ飛びはしないから!
気持ちよくなる薬だよ!」
薫が可笑しそうに笑い、それを合図に俺に男が3人群がってきた。
◆side,RAIGA◆
「ラン!」
………俺の目に飛び込んできた光景に、
一瞬、言葉を無くした。
悲鳴混じりの喘ぎと笑い声に、我に返った俺は…
ランの足を持って腰を推し進めようとしていた男を殴り飛ばす。
その時に、チラリとみたランの瞳が…
…可笑しい事に気づいた。
「………てめーら…何しやがった?」
「!」
低い低い怒りを含んだ声に、薫がビクリと震えて真っ青になっているのが見えた。
もう1人の男の髪をわし掴み、ランから離すと鳩尾に容赦なく拳を打ち込み顔面を膝蹴りした。
悲鳴、うめき声に男達が薫を押し飛ばしながら小屋から逃げていく。
そんな奴らに目を向けず、ランに駆け寄り上着を脱いで着せて抱き抱えた。
………ランは、トロンとした瞳で焦点が合わなかった。
乱れた息に火照った身体。触れただけで口から漏れる熱い吐息と…
…明らかに可笑しい笑み。
「…ラン?」
,
最初のコメントを投稿しよう!