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「…蘭ちゃん…?今…なんて…」
皆の驚いたような視線を感じて、かみちゃんの驚いた声がやけに静まり返った室内に響いた気がした。
俺を抱き留める來臥は、
俺の言葉に悲しそうな瞳で俺から反らすけど…
來臥の頬に震える手でふれれば、ピクリと反応を示す。
「………薬…でも…俺は…みりょ…く…なか…た?」
――――……
來臥は…
俺を抱いてはくれなかった。
正確には、抱こうとしたがやめた…があってる。
いれようとして…
來臥は悪態をつくと、俺の薬が切れるまで…
俺だけを何度も何度も…
ねえ、來臥。
俺は…
セフレより魅力ないの?
來臥を見上げて問うも、歯ぎしりしてこっちを見てもくれない。
次第に來臥の姿がぼやけて…
涙が一筋流れると、身体から力が抜けそうなった。
滑り落ちる手が…
不意に絡めとられ…
俺の身体を強く抱き締める來臥がいた。
「…………ら…いが…?」
來臥の身体は、
微かに震えていた。
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